おうち時間のためのオススメの漫画シリーズです。ここまでミステリー、和風ファンタジーなどを紹介してきましたが、今回は王道のSF、ファンタジーです。気になる漫画があればぜひ読んでみてください。
目次
■風の谷のナウシカ/宮崎駿(全7巻)
ジブリの超人気作品といえば『風の谷のナウシカ』ですが、実はもともと漫画が原作となっております。皆さんご存じの映画はこの漫画の1巻~2巻の途中あたりまでを切り取ったものです。
ジブリ映画でのナウシカは日本人のほとんどの方が見たことがあるとおもいますが、この原作は映画よりもより深く物語が進展していきます。映画ではトルメキアが悪役を買っていましたが、原作では「火の7日間」を経験し、腐海の森が地面を覆う世界における2大強国、トルメキアと土鬼(ドルク)の戦争をめぐる物語です。しかし、話が進むにつれて、戦いは単なる人間同士の争いにとどまらず、世界の成り立ちをめぐる抗争にまで発展していきます。
映画もかなり素晴らしいものでしたが、この原作漫画はより人の業に焦点があたり、考えさせられる内容になっています。ジブリのナウシカが好きな人はぜひ読んでみてください。
■ディザインズ/五十嵐大介(全5巻)
日本最高峰の画力を誇る漫画家『五十嵐大介』の最新作(2020/4時点)です。HA(ヒューマナイズドアニマル)と呼ばれる遺伝子操作によって目的別に最適なデザイン化された動物たちがそれぞれの存在意義をかけて戦いあう物語です。彼らは人と同じように考え、心を持ち成長していきますが、やがて自身の存在について見つめなおす時が来ます。彼らは家畜?それとも人?ナウシカ同様に人の営みを支えるために様々なものが犠牲になっていることを改めて考えさせられる作品です。
五十嵐作品はボールペンで緻密に描かれており、本作も非常に絵が美しく素晴らしい世界観に浸れる作品です。個人的にもっとも好きな漫画家のひとりです。ちなみに本作のカエルの女王ク-ベルチュールが素晴らしくかわいいです。
■PLUTO/浦沢直樹(全8巻)
『PLUTO』とは、手塚治虫の代表作品「鉄腕アトム」の中のエピソード「史上最大のロボット」を浦沢直樹がリメイクした作品です。
舞台は人間とロボットが共存する世界。世界最高水準の能力を持つ7体のロボットが、次々と何者かに破壊される事件が起きる。主人公はアトムではなく、7体のロボットの1人・ドイツ刑事ロボットのゲジヒトで、一連の事件に深く関わっているとされる謎のロボット「プルートウ」の正体に迫っていきます。
アトムや天馬博士など鉄腕アトムでおなじみのキャラクターも登場しますがあくまで主人公はゲジヒトです。アトムのリメイクでありながら一つの完成された作品として成り立っているところに浦沢直樹の凄さがうかがえます。
ロボットが感情を持つということについて考える作品となっています。
■銃座のウルナ/伊図透(全7巻)
主人公のウルナが生まれ育った国・レズモアは、隣国と戦争状態にあり、ウルナ優秀な狙撃手としてヅードという人外の蛮族(まるで歯と歯茎の化け物)の紛争地帯に赴任します。
赴任先での戦闘を通してヅードへ怒りや憎しみが募るウルナですが、とある人との出会いをきっかけにヅードの醜悪な姿が実は幻影なのではという疑問を抱くことになります。
全編を読み終えると戦争というものはそれぞれがそれぞれの正義を掲げそれぞれが正しいことをしているがために発生するということ。善と悪の不確かさを考えさせられます。また本作は難しい話しながら非常に絵が綺麗で読んでいて世界観がスッと頭に入ってきます。そして装丁がかっこよくて(これはぜひ手に取ってみてほしい!)コレクション欲を掻き立てる作品です。
■空挺ドラゴンズ/桑原太矩(8巻~)
ここまでの作品は比較的重たい話で考えさせられるものが多かったですが、最後に紹介するこの空挺ドラゴンズは結構爽快な物語です。
捕龍船と呼ばれる飛行船を根城にし、龍と呼ばれる飛行性の生物を狩りその肉や油を売ることで生計を立てている龍獲り(おろちとり)と呼ばれる人々が龍を追いながら飛び回る話です。物語の中心になっている捕龍船『クィンザザ号』の乗組員たちはみな一様に地上にいられなくなった者たち。それぞれが事情や目的をもって共同生活を営みながら空の旅を続け、日々龍を追いかけます。主人公の新米龍獲りのタキタと龍が大好物のミカを中心に個性的なキャラクターたちが大活躍します。(個人的にはヴァナベル推し)実在しない龍ですが、作中には龍料理の調理法やレシピが詳しく乗っているので一度食べてみたくなります。
こちらも大変絵が綺麗な漫画ですので是非壮大な世界観を堪能してください。
■まとめ
私自身が比較的絵が綺麗な漫画が好みなこともあり画力が高い作品が多めです。特に五十嵐大介は日本最高峰の画力なのでその他の作品もぜひ読んでみてください。
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